馬上からの狩り

ごあいさつ

こんにちは。KTです。2016年から関東でハヤブサを使った鷹狩りをしています。鷹狩りって何?という方はこちらをご覧ください。https://goo.gl/9kHaCV

鷹狩りを始めたきっかけは第一回目で解説しています。http://kokoroikirukurashi.com/2017/10/20/taka1/

嬉しい出会い

イギリスのファルコンリーセンター(タカやハヤブサなど肉食の鳥だけを集めた動物園)を訪れたところ、うれしい出会いがありました。猛禽類の生物学者のニック・フォックス氏です。

去年、初めてハヤブサを調教した際、彼の書いた鷹狩りマニュアル本を何度も読み返しました。科学的根拠と論理的説明にあふれていて、それでいてとても読みやすい一冊でした。

その著者がイベント会場に現れたのです。著作の感想を伝え、わたしも乗馬をしているということを伝えると、ニック・フォックス氏は大変喜んでくれました。

しかも、4日後に行われる馬上からの鷹狩りの見学に誘ってくれたのです!

北上

急きょ旅程を変更し、国内線のチケットとホテルを予約し、イギリスとスコットランド国境の手前にあるノーサンバーランドへ向かいます。

北上する予定のなかったわたしは、持っていた薄手のセーターを重ね着してスプリングコートを羽織りましたが、空気は冷たく、風は突き刺すようでした。9月なのに11月のような寒さです。

ニック・フォックス氏の所有する牧場を目指してレンタカーを走らせます。朝日が見渡す限りの丘の端から昇ってくる光景は今でも思い出す美しさです。

支度

牧草地の迷路を抜けてたどり着いたその家には、数十羽のハヤブサと何頭かの馬、ニック・フォックス氏夫妻とスタッフが滞在していました。眠い目をこすりながら、スタッフ4人がかりで狩りの準備をします。

奥様は台所であたたかいお茶を魔法瓶に準備したりと大わらわです。わたしも馬具を積み込んだり、ハヤブサの水桶を片付けるなど、微力ながらお手伝いをします。

馬とハヤブサを積んだトレーラーが牧場を出発したのは正午を過ぎてからでした。

腹が減っては

走ること数十分、狩場の牧草地に到着すると、馬運車が何台も集まっていました。ニック・フォックス氏の主催する騎馬鷹狩りクラブのメンバーです。

持ち寄ったスコーンやサンドイッチで狩りの前の腹ごしらえをしつつ、おしゃべりに花が咲きます。ハヤブサの話、馬の話にとどまらず、仕事や家族など、話題がつきることはありません。

馬とハヤブサという共通の関心がある者同士、あっという間に打ち解けます。小腹が満たされたら馬にまたがっていよいよ狩りの始まりです。

 

馬上からの狩り

十数頭の人馬が緑の丘を駆け上がっていきます。先頭は左手にハヤブサを据えたニック・フォックス氏です。

小学生くらいの子もポニーを巧みに操って、あっという間に丘の向こうに消えていきました。わたしはハヤブサを積んだ車の助手席から双眼鏡で獲物のカラスを探すという大役をまかされましたが、どこにも見当たりません。

ほどなくして、丘の向こうでカラスを見つけたという無線連絡が入りました。

ハヤブサを積んだ車がゆっくりと丘を越え、騎馬隊に追いつきます。備え付けの年代物の双眼鏡をのぞくと、ニック・フォックス氏がちょうどハヤブサのフードを外すところでした。

いちばん優秀な黒いメスのハヤブサがグローブを蹴って飛び出します。斜面を一直線に下ったと思った次の瞬間、丘の下の地面にいたカラスはハヤブサにしっかりとつかまれていました。

すべてがあっという間の出来事でした。

カラスに馬乗りになって格闘しているハヤブサのもとに、馬に乗ったスタッフが全速力で駆けつけます。放牧中の牛にハヤブサが踏み殺されないよう、守るためです。牛は意外と気性が荒く、縄張りに入るものを許さないそうです。

ハヤブサと獲物のカラスを回収し、車に積んでいた別のハヤブサと交代します。

その後も日没まで狩りは続けられ、2羽のカラスを獲ることができました。

獲物がたくさん獲れるだけでなく、人馬、ハヤブサに怪我がなく、みんなが楽しい時間を過ごせることが大事だと言うニック・フォックス氏のあたたかい言葉が印象的でした。

鳥が先生だった

狩りを終えた後、わたしは気になっていたことをニック・フォックス氏に尋ねました。

鷹狩りを始めたとき、指導者はいましたか?と尋ねると、「ハヤブサだけでなく、獲物もそうでない鳥も、すべての鳥から教わった」と答えてくれました。

<KTさんよりお知らせ>

・前述の鷹狩りマニュアル本の翻訳プロジェクトがもうすぐスタートします。クラウドファンドによる試みです。皆様のお力添えを賜れますと幸いです。
http://thousandsofbooks.jp/project/falcon/

・ニック・フォックス氏の馬上からの鷹狩りの様子は以下のURLからご覧いただけます
https://youtu.be/BqfSNQ9CzDE

・鷹狩りをされている方向けにより詳細な記事を掲載予定です。
http://hayabusa.takagari.net/

<運営部よりお知らせ>
12月21日(木)15:00-@東京・京橋にてKTさんを囲んでお話会をいたします。運営部からは大村・佐藤も参加いたします。参加費は無しですが、飲食代実費にてお願いいたします。ご参加をご希望される方は12月20日までにyoshimi.sato1220@gmail.comへご連絡ください♪折り返し会場の場所などの詳細をお送りします。

KT
198X年関東生まれ。
2016年よりハヤブサで鷹狩りをはじめる。外資系企業等の勤務を経て、フリーランス通訳・翻訳者。趣味は乗馬とシュールなフクロウグッズ作り。
Webサイト http://hayabusa.takagari.net/
フクロウグッズ販売中 https://minne.com/@menfukurou

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