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2017-11-27

「子どもを産んだ後に自分に起きたこと、いま思うこと」

子どもを産んだ後に襲ったこと

実はまもなく出産予定だ。

そのせいか、初めての出産のことをよく思い出す。いわゆる安産で、生まれてからも母子に大きなトラブルもなかったにもかかわらず、「産後うつ」の類が襲ったのだった。

会社員として元気に仕事をする一方で、大学卒業時に与えられたチャンスに対して、自分の心ではなくて、少しでも周りの期待を裏切らずに過ごしたい気持ちが先行して、一歩踏み切れない決断をしたことに葛藤を感じていた私は、産中・産後の助産師さんのてきぱきした行動、「なぜ私の頭のなかを知っているのか」と思うほどのタイミングの声かけ、といったプロフェッショナルさにすっかり圧倒された。

道を究めて仕事をする人に比べて、心の中では「本当はこれがしたかったわけではなくて……」と思ってばかりの中途半端な自分。

生まれたての赤ちゃんは、文字通り、泣く、飲む、寝る、出す、の繰り返し。最初は笑うこともない。新生児の時期はあっというまで、それはとても興味深いものではあったものの、私の場合は、産んだ瞬間から母性が目覚める……とまではいかなかった。

子どもが寝ている間は現実から目をそむけるようにインターネットを見て異分野の進路を妄想したり、ため息をついたり、涙したりしていた。まるで遅れてきた思春期だった。あまりの気持ちのジェットコースターの様子に、多くを口にしない夫が後年「あの時は大丈夫なのかと思った」とぽつりと言ったほどだった。

また思い出したいこと

このことは、優等生ぶりたい気持ちと葛藤していた私が、地に足をつけて自分の軸で人生を進むことに気づかせてくれたきっかけとなったように思う。現状を打開したい、とその後少しでも興味のあることは学んでみたり、集まりに参加したり、活動に携わったりする時期が続いた。

そのなかでまた悩みにあたったときに思い出したいと今思っていることはこの3つだ。

1.自分を観察する。

自分の思考や行動のパターンをよく観察してみること。自分の本音を一度書いてみることも目を向けていなかった心の中を客観的に知れてすっきりした。

2.他の人から学ぶ。

周りの友人より出産が早かった私は、変わらずにつき合ってくれる古くからの友人の存在が、とても大きかった。心置きなく、お互いの話をすることができたからだ。

その後も子どもをきっかけ、そうでないにかかわらず、同じようにお互いの話ができる友人にも恵まれた。悩みや葛藤を思い切って話してみると、自分の想像以上に受け入れてくれたり、助けてくれたりする人も多いのだということを知ったことも大きな学びだ。仲間や子どもと過ごし、自分と相対して学んだこともあった。

3.時に悩みきる。そのあとに行動することも必要。

たまに起きる落ちこむ時期に、とある本で、「気分が落ちたときは、人生の自習時間だと思って自習時間にふさわしいやるべきことをやること」というフレーズを読んだ。妙に納得して、身も心もゆだねて味わいきってみたら、がんばろう、とばかり焦っていた時より気持ちが前向きになるのも、次の行動に移るのも早くなり、解決の糸口が早く見つかるようになった。

8年経って今思うこと

長い試行錯誤の末に腹に落ちたことは、突然「自分が期待するなにか」が現れるということはなく、自分が積み重ねてきたものの中に自分がつきつめていきたいものがあり、それをサポートするご縁もあるということだ。

自分と向き合えず、外に目を向けて遠回りしたと反省することもある。自分であがいて行動したからこそ今につながり、あの時、涙を流していた私に、「頭の中で考えていた以上に人生は広がるよ」と声をかけてあげたい。

さて、これからまた生活が変化する。未だに自分のことばかりな母であり、「母ではなく私」としての模索は続くのだろうと思う。けれど、最初に悩んでいた時のように「周りの期待に沿うもの」、「ここにはないなにか」ばかり探すのではなく、「自分の心に向き合って、最後は楽しそうに過ごしている」背中は見せていけたら、と思っているし、子どもや周りの人に対しても、自分がそうさせてもらったように試行錯誤する時間を認めてあげられる人でいたいと思う。

koma
夫と2人の息子(小学生と幼稚園)と暮らしています。
大学卒業後、東京で地域や旅の記事を書いたり、小さな会社のサポートに関わったりしたのち、地方都市に住む現在は子育て中心の生活をしながら、自分にとって心地よいシゴトと暮らしを模索中。
新しい土地を訪れて人や土地との関係を紡いだり、わくわくしている人の話を聞くのが大好きです。
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