【Column】「日常を旅する夏に」
ただいま子どもたちは夏休み。
体力勝負の時期。在宅メインのお母さんは、「どこかいこう!」「おなかすいたー」とエネルギーあり余る子どもたちと1日一緒。働きに出ているお母さんは、お弁当の準備や、いつもと違う子どものスケジュール管理に奔走していることでしょう。
頭の中でだけだと、「うわあ、大変だ」と思ってしまうのも事実。
でも始まってみたら、新しい発見も。
子どもたちの遊ぶ姿を見てみると
このところの我が家は公園で遊んだり、プールや図書館に行ったり、家でのんびりしたりという毎日だ。
近所のお友達が1日遊びに来たある日。
少し外でも遊ぼうか、と近くの公園に。
じりじりと痛くなる日差し。
「しゅわしゅわしゅわしゅわ……」と絶え間ないクマセミの声。
動いていなくても、吹き出る汗。ぬぐっても、ぬぐっても汗は止まらない。
いつもは「ママー、ちょっと来てー!!」の声がやまないわが子たちもお友達との遊びに夢中。
よちよち歩きの時から考えたら手が離れたなあ、などと思いながらベンチに座って子供だけで遊ぶのを眺めてみる。
「ガソリンがたりません!こちらいれないと」
「あーこわれるー」
「てきをさがしにいこう!」
「だっそう!!」
冒険ごっこをしている模様。
船に見立てた遊具と、隣の林の中をいったりきたり。
遠目で見ても汗で背中はびしょびしょだ。
日常のなかにある旅
1年と少し前まで日中はオフィスで過ごしていた私。
違う場所ではこんな時間が流れていること、頭ではわかっていたつもりでも想像できてなかった。出勤時も帰宅時も少し薄暗く、セミの声も、刺さる日差しも、吹き出す汗もなかなか味わう機会もなかった。
仲間たちと自分たちのアイデアを形にして、お客様に喜んでいただくことは本当に面白い。でも、今身近なところで気づく発見。この感覚は旅にでたときのよう。自分の引き出しのなかもまたひとつ増えたように思える。
流れる時間を書き留めて
「あ、セミみつけた!」
「どこ?」
走り寄る子どもたち。
いつのまにやら、遊びも移り変わっている。
異なった時間の流れ、耳に入る声や音、暑さ、日差しや色、匂い……。
この夏を五感で感じて楽しんでいきたいと思っている私だ。
小さな発見が流れてしまわないように、時々ノートにメモしはじめた。見返すと数日前のことでもすでに忘れかけていたこともあり、驚く。
みなさんの、身近な新しい発見はなんですか? みなさんも旅するように夏を満喫できますように。ぜひメモや写真にも残してみてくださいね。

夫と2人の息子(小学生と幼稚園)と暮らしています。
大学卒業後、東京で地域や旅の記事を書いたり、小さな会社のサポートに関わったりしたのち、地方都市に住む現在は子育て中心の生活をしながら、自分にとって心地よいシゴトと暮らしを模索中。
新しい土地を訪れて人や土地との関係を紡いだり、わくわくしている人の話を聞くのが大好きです。
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